3Dスキャンデータの作成

3Dスキャンデータの作成を行うことができるようになりました。スキャンの方法は以下の通りです。

  1. Photogrammetry:複数の写真から3Dモデルを作成します。
  2. LiDAR:iPhoneなどに装備されているレーザーでスキャンし作成します。
  3. GoScan:3Dスキャナデータを使用してスキャンします。

現在はこの3つの方法を使用していますが、これをベースにリトポロジー(メッシュ軽量化)を加えたローポリデータの要望が一番多いです。フォトグラメトリとiPhoneのLiDARに関しては3DModelingのページをご覧ください。今回はCrocsのサンダルをサンプルに作成してみました。下記は3DSMaxのARTレンダラーを使用してクイックに配置して現場でレビューしたものです。このクロックスのサンダルはうちのマンションのベランダで使用しているものですので、生活感がある汚れ具合が再現できていますね。

中々の再現度のデータが取れます。スキャンの時間は30分程ですが、3回スキャンしたものを組み合わせてマージしてファイナライズを行うので、スキャンには3時間ほどを掛けるのが良いでしょう。約120万ポリゴンですが、まとめられるとテクスチュアが1024x1024に集約されてしまうというバランスの悪さがあります。また、制限事項があります。これは下記のとおりです。

  • 細かすぎるもの(取得精度によりますが):細かい線材、モヘヤなどふわふわの素材
  • 反射する素材(反射した部分を空間と認識します):形状が読めなくなります
  • 透過する素材(何もないと認識します):形状が読めなくなります
  • 黒など光を吸収する素材(何もないと認識します):形状が読めなくなります
  • 変化の少ない面(面の位置を誤認識します)
  • 水、鏡、ガラス、煙などに関しては何も工夫を加えないとモデルとして取得することはできないと考えられます

LEDを使用した3Dスキャナはこのように制限事項が多いので、意外と大変です。特に光を吸収する「黒」に関しては使われている箇所が多いので苦労します。仕事を受注する際にも素材や色の確認が必須になりますね。ただし、うまくやれば、下記のARように利用が可能です。(このAR用のモデルはLiDARを使用したScanniverseでのfbxモデルです)右側が実物ですが、左側にARモデルを並べて写真を撮っています。さすがにLiDARだとエッジがキレイに出ない箇所が多いですが、ぱっと見2~3秒程は本物に見えます。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 3DSCantoAR-1024x576.jpg

3Dスキャナで撮ったデータは重いのですが、私の場合は3DSMaxのプロオプティマイザーを使用して、1,281,866ポリゴンを120,000ポリゴンへ、9.362%までリダクションを行っています。100万ポリゴン以上だとWevGLでも重いですからね。実は去年末に3DCoatというリトポロジーツールを有したモデリングソフトを入手していますが、まだ使いこなしていません。穴補正とテクスチュア補正、そしてリトポロジーを期待しているのですが、これはこれからの実践ですね。CrocsのWebGLは以下から見ることができます。イメージをクリックするとページにジャンプします。

このようなモデル作成に興味ある方は下記からご連絡ください。