写真から立体をつくる
3Dスキャンにはさまざまな方法があります。ここでは、複数の写真を使って形状を再構成するPhotogrammetry(フォトグラメトリ)を紹介します。写真や動画から得られる画像をもとに、対象の形状をデジタルの立体として記録します。
使用しているアプリとデバイス
- DEVICE
- iPhone 14 Pro
- APPS
- Scaniverse / KIRI Engine
撮影にはiPhone 14 Proを使用しています。搭載されているLiDARは対象までの距離を測るセンサーで、対応するアプリやスキャンモードでは深度情報を利用できます。写真から形状を再構成するフォトグラメトリと、LiDARによる距離の計測は、それぞれ異なる仕組みです。
スキャンデータを制作に活かす
スキャンしたデータはメッシュとして保存し、FBX・OBJ・GLBなどの形式で、Unityや3DCGソフトへ取り込んで使います。書き出せる形式は、使用するアプリやスキャンモードによって異なります。
制作では、スキャンデータをベースにリトポロジーでポリゴンの構成を整え、必要に応じて軽量化して、リアルタイムグラフィックに利用することが多いです。今回はCrocsのサンダルをサンプルとして作成しています。
スキャンが難しい素材と形状
フォトグラメトリは被写体の特徴や撮影条件に左右されます。次のような対象では、形状の取得に工夫が必要です。
- 細い線材や毛のような細部細かい線材やモヘヤなどのふわふわした素材は、取得できる精度によって細部が失われやすくなります。
- 鏡などの反射する素材見る方向によって反射像が変わり、表面の位置や形状を捉えにくくなります。
- ガラスなどの透過する素材背景が透けて見えるため、対象の表面を捉えにくくなります。
- 黒く、光を吸収する素材暗い部分の情報が不足すると、表面の特徴を見つけにくくなります。
- 模様や変化の少ない面写真同士を対応づける手がかりが少なく、面の位置を誤って認識することがあります。
水、鏡、ガラス、煙なども、そのままの状態では安定したメッシュの取得が難しい対象です。被写体に合わせて撮影条件や前処理を工夫し、用途に合うデータに仕上げていきます。
制作例 Crocsのサンダル
スキャンしたサンダルをUnityで表示した作例です。下のリンクから3Dモデルを開けます。

3Dモデルを開く(Unity WebGL) 新しいタブで開きます
