LiDAR使って3Dスキャン

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iPhone14Proに替えました

iPhoneXを使っていましたが4年経ったので買い換えたのですが、理由はそれだけではありませんでした。iPhone12Proから搭載されていたLiDARを手に入れることです。LiDARとは、レーザー等光を用いたリモートセンシング技術のひとつで3Dスキャンにも使用される技術です。これが欲しかったんです。それまでは一般的なフォトグラメトリ用のソフトウエアをいろいろと試していました。5年ほど前から可能性を探っていましたが、実用に耐える結果は出ていなかったです。

一般的なフォトグラメトリソフトウェア

今書いたように、少し前から3Dセンシングや写真から3Dモデルを作成する技術「フォトグラメトリー」に関して相談を受けることが多くなってきました。今まで色々試してみましたが、どれも工夫した割にはうまくいきませんでした。いくつかやってみたソフトは以下のものです。

  • Autodesk Recap Photo
  • Reality Capture
  • 3DF ZEPHYR

どれもそこそこの3Dモデルができあがりますが、写真の数も必要ですし、うまくいかない事の方が多かったです。3DModelのページにあるSketcherの靴は3DF ZEPHYRのフリー版で作成した成功例のひとつです。これがコンスタントにできるのであれば、売り物になるかもしれません。何年か前に出た技術ですが、このフォトグラメトリを応用して何かを行うという事例はそこまで多く見受けられていませんでした。最近は教育分野などにも応用されることもありますが、まだこれといってキラーコンテンツが生まれていないといった印象ですね。そこに登場してきたのがiPhoneに搭載されたLiDARですね。

もっと手軽にスキャン

写真からモデルを生成する方法は結構昔から要望がありました。3点からの距離が分かれば空間上の点は定義することができます。それを連続で繰り返すことで点をつなぎ合わせ面を構成していきます。でも視点をいくつも準備して、共通点の含まれた写真を連続で撮り続けるのはかなりコツがいります。LiDARでは距離計測をレーザーで行うことで驚くほど簡単に正確な3Dスキャンを可能にしています。見る間に構成されてくのは面白いですよ!

iPhoneでのアプリ

私が試したアプリは6種類です。他でも紹介があるので、私がお薦めするのは「無料」「使いやすい」このキーワードで選びましょう。インストールしたけど使っていないものはもうすぐ削除する予定です。

  1. Scaniverse
  2. 3D Scanner App
  3. WIDAR
  4. 点群スキャン
  5. Matterport
  6. SiteScape

大体流れは同じようなものなのでワークフローを書いてみます

  1. 3Dスキャンするサイズを指定する(テーブル上の小物/人くらい/エリアなど)
  2. スキャン開始
  3. 良ければ計算して、モデルができあがる
  4. モデルを出力やムービー化、ライブラリ保存などを行うことができます。

できあがったものはこちら

もう簡単すぎて今までの苦労が泣けてきます。こうしてスキャンしたモデルがこんな感じです。行きつけの小料理屋で飲んでいる時に出してもらったさつま揚げです。このモデルはSketchfabに上げています。リダクションしていないので、ちょっと重いですが、どなたでもご覧いただけます。

モデルをスキャンしてからの処理やエクスポート、ライブラリの処理などはアプリによって異なります。ではどのアプリを選ぶかですが、まずはScaniverse3D Scanner Appをおススメします。私はScaniverseを使うことが多くなってきました。ラクでクオリティが高いモデルがスキャンできます。後はカメラなのでしょうが、暗いレストランで撮ったものでも崩れません。これはありがたい。でも、全体照明あるほうがいいのが撮れますね。

ボンゴレビアンコです。こちらはアップしていませんが、見る限りは成立しています。今回利用したのはこちらのお店。雰囲気のいいお店で、静かでロマンチックな感じでしたが、ロマンの無いおっさんが一人でイタリアンとは少し絵になりませんねぇ。

トラットリア クレアッタ (TRATTORIA CREATTA) - 丸の内/イタリア料理 [一休.comレストラン]

都会のオアシスからプリフィックススタイルで食を味わう。皇居の和田倉堀を見渡す緑豊かな最高のロケーションでカジュアルに楽しめるオールデイダイニング。バーカウンタ…

環境は手に入れた。後は応用しよう

まずはこのLiDAR環境を手に入れて3Dスキャンができるようになりました。これから3Dスキャンをし続けることで良さや応用方法が分かっていくのでしょう。作ってみたいものはあるのですが、まずは作ってから見てもらいましょう。出来上がったモデルを修正して応用したコンテンツは、近いうちに3DModelのページで紹介できるといいと思います。食品サンプルに対抗できるくらいのインパクトができたらいいですね。まずはアイディアを形にしてみましょう。話はそれからですね。

カメラマンの友達と話していたことがあるのですが、カメラマンになりたい人は最近専門学校にまず入ることを考えるそうです。写真を撮り続けるのを忘れてしまって、とにかく形を整える傾向があるようです。まずは何かをはじめるにも、それにどっぷり浸かってやり続けてみないといけないですね。